五のことづて

山むすび道しるべ:松本一平シェフ インタビュー

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山むすびとスターシェフの料理をセットにして1ヶ月に1回(2月〜4月の3カ月間)ご自宅へお届けする新商品「山むすび 道しるべ」を2021年1月27日(水)より、200名限定でオンラインショップとSNSにて予約販売を開始。
今回は、3月にお届け予定の“第2回目”となる「La paix(ラペ) 松本一平シェフ」にお話を伺いました。


日本人として、料理人として大事な5つの思い

フランス語で「平和」の意味をもつ『La paix(ラペ)』。オーナーの松本シェフには、「日本」「調和」「心」「繋がり」「五感」という5つのフィロソフィーがあり、それぞれに大事な意味が込められています。
「ベルギーでの修業時代、『君は日本人なのに、なぜ外国の料理を学ぼうとしているんだ』と問われたことがあって、ハッとしたんです。もっと日本のことをきちんと理解して、日本人ならではのフランス料理を追求していきたい、とその時に強く思いました」(松本シェフ)。

全国の生産者から届く旬の素材を用いて、日本の四季を色濃く反映させた料理を作りあげる松本シェフの料理スタイルは、異国の地で感じた日本人としての誇りから生まれたものだったのです。一方、「心」「繋がり」というキーワードから見えてくるのは、心のこもった料理やサービス、そしてスタッフやお客様など周囲を大事にしたいという松本シェフの温かな人柄。

2020年春の緊急事態宣言時には、生産者からの仕入れを止めないために、届いた食材で作った料理を「ラぺお楽しみBOX」として通販で販売。インターネットを介した販売のノウハウを他のシェフにも共有して、レストラン業界を灯す光となりました。「お互い支え合いながら、これからもレストランの楽しさを伝えていきたいです」。

山むすび道しるべ:松本一平シェフ インタビュー

■写真右: 松本一平シェフ
■写真左: 里井真由美さん(フードジャーナリストとして、テレビをはじめとしてメディアで活動。農林水産省のありが糖運動アンバサダー、フード・アクション・ニッポンアンバサダー、農業・農村・政策審議会委員を務める)


全国へ。未来へ。食文化をつなぐ架け橋に

松本シェフのフィロソフィーにある「繋がり」というキーワードは、「山むすび」が誕生した背景にも重要な意味を持っています。世界と簡単に繋がれる時代だからこそ、身近なものを見つめ直し、古来より受け継がれてきた伝統的な食文化を大事にしたい。それが、日本人が尊重してきた「五穀」と「醗酵」をテーマにした「五穀屋」のお菓子づくりの原点です。

山むすび道しるべ:松本一平シェフ インタビュー

いわて食材の恵みを、「山むすび」とともにいただく

「『山むすび』は、ころんとしたおむすびの形が見た目にも楽しく、そのまま食べてもおいしいのですが、上にいろいろなものをのせたらもっと楽しみ方が広がるのでは、と感じました」と松本シェフ。様々なアイデアの中から選ばれたのが、普段から愛用している石黒農場のホロホロ鳥と、清水川養鱒場の八幡平サーモンを使った2品。「ラぺ」では通年様々な部位を扱うホロホロ鳥ですが、今回使うのは、希少な白レバー。半分は低温調理のコンフィ、もう半分は生のままクレーム・ラフィネ(発酵クリーム)を加え、両者を合わせることでなめらかな口あたりに仕立てています。「上にラムレーズンのペーストを重ねた2層仕立てで、「『山むすび 玄米醤油』の香ばしい風味に、白レバーのコクとラムレーズンの甘みがよく合うんですよ」と松本シェフ。一方、八幡平サーモンは、持ち味である良質な脂と上品な旨味を活かすため、シンプルなリエットとしました。「一般的に養殖のサーモンというと脂が多いイメージがありますが、『八幡平サーモン』は身質がしまって弾力がある。自然な環境で育ったサーモンのクリアな味わいを楽しんでいただきたいので、やさしい旨味の『山むすび 七福米塩』を合わせました」。ちなみに、「白レバー~」には、粗挽きコショウやナッツをのせても美味しく、「サーモン~」には、ハーブやプチトマトなどを添えると、よりレストランの味わいに近づきます。ぜひご自宅で、色々なアレンジを楽しんでみてください。

山むすび道しるべ:松本一平シェフ インタビュー

●石黒農場 ホロホロ鳥
石黒幸一郎さん

熱帯地域に生息するため寒さに弱く、日本での飼育は難しいと言われるホロホロ鳥の飼育を始めたのは、1973(昭和48)年。近くの温泉を利用して鶏舎に床暖房を入れたり、独自の餌を工夫したりと試行錯誤しながら、日本唯一のホロホロ鳥専用農家として歩んでまいりました。ホロホロ鳥は丈夫な鳥なので、薬は与えず、餌となる米は自分たちで栽培しています。そのため、海外のホロホロ鳥に比べてクセのない味わいで、皮目をパリッと焼くとおせんべいのような香りがするという声もいただきます。
当農場では約4ヵ月かけて育て、ちょうど脂ののった状態でシェフのもとへお届けしています。ホロホロ鳥にも性格があって、いつも動き回っている鳥も、よく食べてあまり動かない鳥もいます。同じ餌を与えて同じ環境で育てた中から自然発生的にできる白レバーは、臭みがなく、フォアグラ以上と評価する料理人もいらっしゃいます。

山むすび道しるべ:松本一平シェフ インタビュー

●八幡平サーモン
高橋愛さん

祖父の代から続く養殖場ですが、「八幡平サーモン」が誕生したのは2011年。東日本大震災で岩手県も甚大な被害を被ったなか、内陸から沿岸に元気を届けたいと父が始めました。
「八幡平サーモン」の美味しさを決める要素は、日本名水百選にも選ばれている美しい水「金沢清水」と、オリジナルブレンドの餌にあります。「金沢清水」は水温が低いため生育に3年もかかりますが、その分、身は引き締まって脂はさらりと軽くなります。毎年、1~3月は稚魚が生まれる時期で、手元に来ると3年後を思って愛おしくなります」

山むすび道しるべ:松本一平シェフ インタビュー

職人や生産者の思いを「山むすび」にのせて

「山むすび」の特徴である、サクサクとした軽快な食感。「お米のつぶつぶを感じられるのに詰まった感じがなくて、ほろっとくずれる感じが心地いい。クリームをのせてもしっかりと食感を保ってくれるので、クリームのなめらかさと、『山むすび』のサクサク感のコントラストを味わえます」と松本シェフ。硬すぎず、ぼろぼろにもならない絶妙のバランスを狙って、「山むすび」の職人たちは揚げ時間や温度のコントロールに非常に気を遣っています。とりわけ「山むすび 七福米塩」は、7種の穀物を使用しているため、お米だけの場合よりも油がしみ込みにくく、ちょうどいい温度で揚げないと固くなってしまうという気難しい一面も持っているのです。
 また松本シェフは、「今回のコラボレーションで、生産者さんもともに盛り上がっていけたらいいな」という思いを打ち明けてくれました。「山むすび」は、契約農家のもち米をはじめ、粟や黍などの雑穀、醤油蔵の手づくり醤油など、多くの生産者に支えられており、これらの多くは日本人が昔から親しんできたものです。身近に伝わる古来からの食材を、後世に伝え残すために。日本人の原風景にある「おむすび」の形に思いをのせて、これからも生産者とともに歩み続けます。

<< 松本シェフ プロフィール >>
都内のフレンチやベルギーの一つ星などで腕を磨き、帰国後、「オーグードゥ ジュール メルヴェイユ」(東京・日本橋)のシェフを10年間務めたのち、2014年に「ラぺ」をオープン。

松本シェフの出身は、和歌山県。おでん割烹「平ちゃん」を営むご両親のもとに生まれ、高校進学の際には料理人になることを決めていたといいます。「奈良にある調理師の職業訓練学校に入学し、昼は学校、夜は洋風懐石のお店で、住み込みでアルバイトをしました」(松本シェフ)。2年が過ぎ、和食かフレンチをしっかりと学びたいという思いが強くなり、上京。六本木「ヴァンサン」でクラシックなフランス料理を学んだのちは、モダンな料理にも挑戦すべく、単身ベルギーへ。「食材の組合せや料理の仕立て方など、斬新な手法が多く新しい発想力を学ぶとともに、改めて『日本人がフランス料理をやること』の意義も考えるようになりました」。帰国後、10年間シェフを務めた「オーグードゥ ジュール メルヴェイユ」では、日本の食材を用いながら、クラシックとモダンをかけ合わせたフレンチに果敢に挑戦してきました。そして、40歳となる2014年に「ラぺ」をオープン。「30歳でシェフ、40歳で独立」という目標に向かい、着実に料理人人生を歩んできました。近年は、生産者との繋がりをより深めるとともに、パン職人やパティシエなど業種の垣根を超えたシェフたちとの交流を通じて、レストラン業界を盛り上げています。

生産者を大事にする松本シェフは、時期ごとに「桃」や「鮎」など食材に特化した限定コースも提供しており、毎年楽しみに待つお客様も少なくないとか。加えて、毎年1月には1週間限定で営業する「おでんや平ちゃん」も好評です。ともに働くチームやお客さま、周囲の人々を気にかける松本シェフの思いが、素敵な化学反応を生んでいるようです。

山むすび道しるべ:松本一平シェフ インタビュー

<< 食べ方 説明 >>
スプーンを使ってクネル状に盛りつけると、おしゃれな仕上がりに!
薄く全体に広げて塗って食べると、まんべんなくクリームを味わえます。


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