五のことづて

山むすび道しるべ:川田智也シェフ インタビュー

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山むすびとスターシェフの料理をセットにして1ヶ月に1回(2月〜4月の3カ月間)ご自宅へお届けする新商品「山むすび 道しるべ」を2021年1月27日(水)より、200名限定でオンラインショップとSNSにて予約販売を開始。
今回は、4月にお届け予定の“第3回目”となる「茶禅華  川田智也シェフ」にお話を伺いました。


自然への敬意が育んだ、日本の食文化

中国料理と日本料理の名店で学び、“日本における中国料理”を追求し続ける「茶禅華」の川田シェフ。「和魂漢才」をコンセプトに、素材の声に耳を傾け、日本料理の繊細さや中国料理の大胆さを調和させた独自の料理を作っています。「コロナになって、人間の生命力や医食同源ということについて、より深く考えるようになりました」と川田シェフ。「人間は、自然なものをいただいて、英気を養える。食のもつ力の大きさを改めて感じ、命をいただいているというありがたみを再認識しました」。そんなシェフの思いは、食材そのものや、生産者にも向けられています。「天災が多い日本では、生産者さんは、つねに自然との闘い。それは、どんなに科学やコンピューターが発達しても、人間がコントロールできない、しようと思ってはいけないものです。日本人は古来より厳しい自然に対して敬意や畏怖をもっているからこそ、素材を尊重するような料理が発達したのではと感じています」。食材がなければ、料理人も存在しえない。だから、生産者や流通業者への感謝を忘れない。「食材の一番光り輝く瞬間を捉えて、お客様に届けるのが私たち料理人の使命です」。

山むすび道しるべ:川田智也シェフ インタビュー

■写真左: 川田智也シェフ
■写真右: 里井真由美さん(フードジャーナリストとして、テレビをはじめとしてメディアで活動。農林水産省のありが糖運動アンバサダー、フード・アクション・ニッポンアンバサダー、農業・農村・政策審議会委員を務める)


日本の風土や食の素晴らしさを、広く伝えたい

コロナ禍の今だからこそ、普段は伝えられない生産者の思いをのせた商品を提供し、豊かなおうち時間を過ごしていただきたい。そんな思いからチャレンジした同企画も、今回で3回目。「茶禅華」の川田シェフは、中国料理と日本料理で経験を積んだからこそ、日本人として、日本の素材や生産者、自然や文化の素晴らしさをより深く理解し、中国料理というフィルターを通じて発信し続けています。自然の恵みから生まれた「山むすび」も、お菓子のかたちを借りて、日本の米食や発酵といった伝統的な食文化を伝えていきたいと考えています。

山むすび道しるべ:川田智也シェフ インタビュー

日本の美意識を感じる、奥ゆかしい味わい

初めて食べたときの「山むすび」の印象を、川田シェフは「『白たまり』は、奥ゆかしいやまとなでしこ。『黒たまり』は、主張のはっきりとした日本男児」と表現します。
「昆布と毛蟹のXO醤」では、主役はあくまでも「山むすび」。お米の粒の集合体である「山むすび」の食感を超えることがないように、昆布は細切りに。カニは、鮮度や目利きに川田さんが絶対の信頼を置く北海道・川村水産から仕入れており、濃厚な味わいの毛ガニと、あっさりとした味わいの香住ガニをブレンド。XO醤の包み込むような旨味で、「山むすび」のお米の味がさらにぐっと引き立ちます。「『白たまり』は、お米の香りがしっかりとして、醤油の香りは穏やか。自身の主張は控えめで、XO醤とカニと昆布が背中を押してくれるような、日本の美意識に繋がる味わいです」。
対して「黒たまり」に合わせるのは、つくば鶏と干し貝柱、ネギ、生姜でとる清湯で炊いたシンプルなお粥。お米は、川田シェフの従兄が栽培している新潟・魚沼産コシヒカリを使用しています。はじめはそのままお粥だけを味わい、「黒たまり」を割り入れて、よく混ぜるのがおすすめの食べ方。最初はカリカリ、次はふわっ、とろっと3段階で変化していく食感を楽しめます。「おせんべいは本来、カリカリの状態で食べるけれど、しなっとしていても美味しい表情がある。高品質のおせんべいだからこそ表現できる面白さを味わっていただきたいです」。

山むすび道しるべ:川田智也シェフ インタビュー

山むすび道しるべ:川田智也シェフ インタビュー

●株式会社マルヒラ川村水産
代表取締役 川村 淳也さん

調理の瞬間までを考えて、最善の状態でお届け

魚を扱うようになって30年以上、道外のレストランに卸すようになって15年ほどが経ちます。料理人さんごとのリクエストにきめ細かくお応えし、最善の状態でお届けするのが弊社のモットー。最良の魚を届ける一歩は、目利きから始まります。大きさや脂ののりなど、料理人さんが好む状態のものを目視や感触を頼りに選んでいきます。弊社では扱う魚介の7割は活けものなので、競り落としたらいったん持ち帰り、高純度の酸素を供給した温度別の水槽に1日半ほど入れて「活かしこみ」をします。魚を元気な状態にしてから神経〆などの処置をして、東京都内であれば、朝7時までの受注分はその日の午後に届くようにしています。毛蟹はずっしりと重く身入りがいいものを選んでいるので、火を入れると甲羅が浮いてくるほどなんですよ。料理人さんが調理する瞬間まで魚をいい状態で保つために、氷のつけ方や梱包など一つ一つの工程に気を配り、つねに「もっといい方法があるのでは」と、自分やスタッフと自問自答しています。函館はカニに限らず、美味しいものがたくさんあるので、全国の人たちに広く知ってもらえたら嬉しいです。

山むすび道しるべ:川田智也シェフ インタビュー

古人の知恵を、職人の技術で伝え繋ぐ

おせんべいの歴史は古く、起源は約2000年前の中国にあるそうです。日本には飛鳥時代に伝わり、今日まで独自の進化を遂げてきたということに、中国料理の道を歩んできた川田シェフはとても興味を惹かれたといいます。「他国の文化を吸収して独自に発展させるという点においては、日本人は圧倒的クリエイティビティをもつ民族だと思います。そうした観点で考えると、『山むすび』は、日本人の感性とともに育ってきたおせんべいの最前線のかたちではないでしょうか」。また、「山むすび」の美味しさを、川田シェフは中国でおいしさを表現する言葉のひとつである「外脆里嫩」になぞらえて説明してくれました。「外がもろくて、中がやわらかい、という意味です。焼き物や揚げ物の極意として世界共通の原理なのですが、これが非常に難しい。カギは水分のコントロールにあるのですが、『山むすび』は、自然の素材と人間の英知を調和させ、見事に『外サクッ、中ふわっ』の食感を実現しています」。
「山むすび」の独特の食感には、もち米を蒸してから乾燥させる「デンプンのアルファ化」の働きが大きく関係しているのですが、この技術は「糒・乾飯(はしい、ほしいい)」などとして、古くは平安時代から保存食に用いられていたもの。「持ち運びできて、しかも長持ち。子どもの食育にもいいですね」と川田シェフ。古来からの食材とともに、古人の知恵や文化も、お菓子にのせてお届けしていきます。

<< 川田シェフ プロフィール >>
1982年栃木県生まれ。「麻布長江」(東京・西麻布)で10年、その後「日本料理 龍吟」、台湾「祥雲龍吟」にて研鑽を積み、2017年「茶禅華」を開業。2020年にはミシュラン3つ星を獲得。

家族との外食の楽しい思い出から、幼稚園の頃には料理人を夢見ていたという川田シェフ。学生時代はバレーボールに打ち込み、調理師学校に在籍中から「麻布長江」(東京・南麻布)でアルバイトとして働き、そのまま10年。同時に、中国に何度も足を運び、貪欲に現地の味を吸収してきた川田シェフが次のステージに選んだのは、日本料理という異世界でした。「日本で中国料理をやるからには、日本の食文化や食材についてもっと知らなければ」という思いからだったといいます。名店「日本料理 龍吟」で3年、さらに台湾の「「祥雲龍吟」でオープニングから2年副料理長を務めたのち、2017年2月に「茶禅華」をオープンしました。コンセプトに掲げる「和魂漢才」は、単なる中国料理と日本料理の掛け合わせではなく、日本人として中国料理のさらなる高みを志す川田シェフの決意の表れ。中国から伝来した様々な食や文化を、日本人が独自のものとして昇華させてきたように、日本の風土から生まれる新しい中国料理を、未来へ繋いでいきたいという思いが込められています。

山むすび道しるべ:川田智也シェフ インタビュー

<< おすすめの食べ方 >>
川田シェフは中国茶にも造詣が深く、「茶禅華」ではティーペアリングも評判です。
「昆布と毛蟹のXO醤」には、ぜひ玉露を合わせてみてください。海の香りがふわっと広がります。
お粥には、お好みでXO醤を加えて食べても美味しいですよ。


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